加圧トレーニング

皆様、「加圧トレーニング」をご存知ですか?
みんなで筋肉体操(NHK)」など、筋トレが注目されていますので、ご存知の方も多いかもしれません。
この加圧トレーニング、50年以上前にボディビルダーの佐藤義昭氏が、正座による「脚の痺れ」をヒントに発明したトレーニング方法です。

加圧トレーニングは、空気圧をかけたベルトなどで血流量を制限しながらトレーニングを行う事で、腕や脚の乳酸(疲労で発生する物質)を増やします。
そしてトレーニング後にベルトを外すと高濃度で溜まっていた乳酸が体内に流れていき、それに脳下垂体が反応する事により、成長ホルモンが分泌される、という仕組みだそうです。
この加圧トレーニング、若い世代だけではなく、我々のような50代やもっと高年齢の方々にも非常によい特徴を備えています。

まず、加圧トレーニングの特徴は、「負荷やトレーニング時間が少なくても効果が得られる」ところにあります。
例えば、普段20キロのダンベルを使っているような人でも、2~5キロ程度で十分だそうです。また、1回のトレーニングも30分程度で効果が得られるとのことです。
このことで、だんだんと体力が落ちていくシニアの方々でも安全にトレーニングが可能になります。

またダイエット効果が非常に高いです。加圧をすると通常の数~数百倍の成長ホルモンが分泌されることで、筋肉がついて脂肪が燃焼しやすくなるからです。また、肌のツヤやハリを取り戻す効果も期待できるらしいとのことです。
そして意外と大きいのが、リハビリ効果であるといわれています。
加圧をすると骨折や肉ばなれ、ねんざなどのケガの回復が早くなるという研究データがあるそうです。これは、分泌される成長ホルモンによって、筋肉や人体の修復が早まると考えられるからで、心筋梗塞や脳梗塞、脳出血などのリハビリ現場でも取り入れられているケースがあるそうです。

年齢を経るとどうしても老化により自然と体力が落ちていくのですが、この加圧トレーニングを使うと、老化のスピードを抑えることが可能になるそうです。
老化を抑えるトレーニングの場合、加圧だけで負荷をかけなくても十分な効果が得られる、とも言われています。

なお、自分で加圧トレーニングを体験できる道具も販売されているようですが、加圧トレーニングは専門的な経験を積んだトレーナーが、トレーニングをする人の体力や年齢を考慮した上で、圧のかけ具合や時間を決めなければ、かえって体への悪い負担を生じかねません。
もしご興味を持たれた方は、是非専門のトレーナーによる指導を受けてお試しください。