「なんだか疲れやすい」「最近風邪を引きやすい気がする」。そんなとき、「体温」を意識したことはありますか?
実は、体温が1℃下がるだけで、免疫力や代謝は大きく変化します。逆に言えば、少しの工夫で体温を高めるだけで、体は驚くほど元気を取り戻してくれるのです。
体温が上がると、免疫が働きやすくなる
平熱が36.5〜37.0℃前後だと、白血球などの免疫細胞が活発に働きます。これが35℃台になると、免疫力が3割以上も低下するともいわれています。

つまり、風邪を引きやすい、体調を崩しやすい…という方は、まず「体温を取り戻す」ことが改善の第一歩です。
私はコロナ禍の際、ワクチンの副反応がひどく(ほとんどかかったような熱などの症状が出ました)、最低限の2回しか接種しなかったのですが、朝風呂の習慣を中心に「体温を上げる」ことに注力しているためか、今に至るまで全くかからず過ごせています。
体を温める習慣、できていますか?
たとえば朝風呂。
朝のシャワーや入浴で体温が上がり血行が良くなると、免疫力だけではなく自律神経が整い、頭がスッキリ冴えた状態で一日をスタートできます。
また、内臓の働きも活性化しやすく、胃腸が「目覚める」効果も。

さらに、「軽い運動」もおすすめです。
ウォーキングや軽いジョギング、ヨガなどは、体に無理なく熱を生み出してくれます。
運動によって血流が改善され、手足の冷えが取れてくると、体の芯から温まってくるのが分かるはずです。

食事の力で、体の中から温める
ショウガ、にんにく、唐辛子といった香味野菜やスパイス類は、血行を良くしてくれる代表格です。
また、朝食をしっかり摂ることもポイント。朝の食事は、日中の体温リズムを整えるうえで重要な役割を担っています。
特に冷えやすい方は、冷たいサラダや飲み物ばかりでなく、温かいスープやみそ汁などを日常的に取り入れてみてください。
「不調の原因が、実は“冷え”だった」。
こうした話は、決して少なくありません。
朝風呂、軽い運動、温かい食事。できることからで構いません。日々のちょっとした工夫が、体調を大きく左右します。
なおこれから暑い季節がやってきますが、実はそういう季節ほど体を冷やす環境や行動をとりがちです。
そのような時も、是非体温を保つ習慣を忘れないようにして下さい。
なかなか時間がとれない、という方も多いと思いますが、「体温を上げる習慣づけ」は少しずつでも必ず効果があります。
<出典>
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」
環境省「熱中症環境保健マニュアル 2018」
文部科学省「中学生用食育教材 指導者用」